【ネタバレ】「あなたを奪ったその日から」第8話感想:結城の本音と紘海の涙【あな奪】

北川景子さんが主演する「あなたを奪ったその日から」が2025年4月21日からスタートしました。
2歳と0歳の子供がいる筆者が、母親目線も含め第8話のネタバレレビューしていきたいと思います。

この記事でわかること
  • 月10ドラマ「あなたを奪ったその日から」8話のあらすじ、内容
  • 月10ドラマ「あなたを奪ったその日から」8話の率直な感想

ネタバレが始まる前に「以下、ネタバレあり」と表記します。

目次

ドラマ「あなたを奪ったその日から」第8話 あらすじ

ついに11年前の事故の真相が明らかに!奇しくも紘海(北川景子)が旭(大森南朋)の元を離れたことで、望月(筒井道隆)が美海(一色香澄)に接触! 紘海、絶対絶命…――

出典 「あなたを奪ったその日から」公式サイト

YUKIデリ事件を追っている記者の砂羽が訪ねてきて手を組まないか?と誘ってきました。さあ紘海、どうする?

※以下、ネタバレあり。
※ドラマ鑑賞が趣味のあんずの率直な感想です。気分を害される可能性もございますが、その点はご容赦いただき自己責任でお読みください。

ドラマ「あなたを奪ったその日から」第8話 ネタバレ&感想

冒頭

「手を組みませんか?」と誘ってきた砂羽に、紘海は結城が隠ぺいのために元社員に500万円を渡したというのは本当なのかと尋ねます。

すると砂羽はスマホを取り出して紘海に見せました。
元社員、鷲尾勇の銀行口座の写真です。振り込み人として「ユウキアサヒ」と印字されています。振り込まれたのは事件の直後だと説明する砂羽。

「だけど鷲尾は、最後まで一円も手を付けないまま亡くなりました

「亡くなった?」と驚く紘海に砂羽は言葉を続けます。
「私がどんなに病院に行こうと言っても耳を貸さず、最後まで治療を拒否して」

「あなたは?」と紘海が問うと砂羽は「鷲尾勇の娘です」と答えました。

やはり砂羽は鷲尾の娘でした!

両親は子供のころに離婚して母親に育てられたという砂羽。とはいえ鷲尾はたったひとりの父親。料理にすべての情熱をささげたような人だったのに、あの事件を機に人が変わってしまったと砂羽は説明します。

「鷲尾は明確に否定しました。自分はエビを入れていないと。そうなると別の誰かが厨房に立っていた。たとえば結城旭自身。結城旭は自分のミスを隠すために父に500万円を払った」

砂羽の推測に紘海は答えます。「それはどうでしょうか。だってあの日、常務がお店に来た時にはすでにピザは店頭に並んでました」

紘海をさえぎり、砂羽は言います「中越さん、あかりちゃんと結城旭、どっちの味方なんですか?」

すみませんと我に返ってから、それでも砂羽は紘海に訴えます。「私も中越さんも同じ立場のはず。大事な人を失い、その背景に結城旭がいる。真実を知りたい、そうでしょう? 取材に応じてください。お願いします」

そう言って砂羽は頭を下げました。

砂羽が帰った後、紘海は灯の写真を眺めていました


会社にて、結城とすれ違う紘海。「おつかれさまです」とだけ声を交わします。
結城の方はすれ違ってから、振り返って紘海を見つめていました。頭に過るのは夕暮れの常務室でのやりとりです。

「あなたも僕と同じ痛みを抱えている気がして……」
「…勘違いです」

仕事終わりの玖村のもとにやってきたのは梨々子です。普段の強気な態度とは違ってなんだか気まずそう。
「このまえ…」と言いづらそうにする梨々子に、玖村は淡々と言います。

「このまえって、休みの日に突然親のスナックに呼びつけたこと?正体失うほど酔っぱらって死ぬほど迷惑かけたこと?」
「だから、ごめんって…」
「それとも昔、俺にセクハラの罪を着せてSNSで晒したこと?」

黙り込む梨々子に玖村は投げやりのように言います。

「なんかもう、どうでもいいや。君に怒ること自体、あほらしくなってきた。腹減ったな。なんかおごってよ」

許すのか、玖村……梨々子の唯一の理解者になるぽいですね

玖村の好きな定食屋でふたりでごはんを食べながら話しています。

「でもさ、あの日はなんであんなことになってたわけ?」と尋ねる玖村に梨々子は「パパと喧嘩してむしゃくしゃしてた」と答える梨々子。

「パパの接待の手伝いしてたんだけど、途中でばかばかしくなっちゃって。葉山なんて行くんじゃなかった」
「へえ、葉山?」
「うん、おじいちゃんも一緒」
そう言いながら、梨々子はスマホで別荘の写真を見せます。
「へえ、別荘で接待か。やっぱ君んち、次元が違うよな」
「すごいのはおじいちゃん。パパは単に目を掛けられてるだけ」

どんどんスライドされる画面を見ながら、もう一回見せて、と写真を凝視する玖村。そこに写っていたのは紘海です。

「この人って……」
「たしか中越さん。パパの部下って言ってたけど」
「パパの部下?」

玖村の脳裏によぎるのは、保育園の自販機前で会話をしたときのことです。

「狂ってますよね、人殺しが出世するなんて」と言っていた玖村自信と、今と同じ定食屋で話しながら真顔で「許せない…」と呟いていた紘海。

玖村はなにを思ったのでしょうか


助けてくれた駅員さんをホームでそっと覗き見る美海。
今度こそ思い切って声を掛けます。

この前の礼を言い、名前を尋ねます。ヒイラギと答える駅員さんにさらに言葉を連ねます。
「好きな駅舎のタイプは?好きな列車の型は?ちなみに私の推しは2059Fでインテリアるブルーやアズールブルーもいいけど」
「すみません、今業務中なので……」
美海のマシンガントークを申し訳なさそうに遮るヒイラギさん。美海は我に返ります。

「ごめんなさい…私鉄道設計技師になりたいくらい鉄道が好きで、こういう話すると止まらなくなってしまって……失礼します」
背中を向ける美海を呼び止め、ヒイラギは「よければ、だけど…」となにやら提案します。


自宅で並んで皿洗いをしている美海と紘海。おもむろに紘海が口を開きます。

「手紙…読んだよ」

画面に映し出されるのは、美海から渡された手紙です。

お母さん

私に何か隠していることがあるよね。
教えてください。

美海

「どうしてお母さんがなにか隠してるって思ったの?」と紘海が尋ねると、美海は言いづらそうに口を開きます。
「お母さん…あのさ」

しかし、急に笑顔になり「やっぱいいや」と皿洗いを続けます。


本当のことを、いつまでも隠せないことはわかっている
だけどその日が、一日でも先であってほしいと願ってしまう私は…
私は…こんなにも卑怯な…

ここでオープニングになりました。

前半

ハチドリ保育園にて、園庭で帰宅する園児を送り出した保育士たちがほっとしながら教室に戻ろうとすると、後ろから声を掛けてきたのは玖村でした。

「あの、僕以前ここの自販機の補充をしてたんですけど、前にここに中越さんという方、働いてましたよね?僕お世話になったのにお礼を言えないまま辞められたって聞いて……どうして辞められちゃったんですか?」

「さあ…紘海先生、いい調理師さんだったんだけど、まわりとあんまり深い話しなかったから」
「まあ、いろいろあって気の毒な人だったから」

保育士たちの言葉に食いつく玖村です。
「気の毒って、どういうことですか?」

ああ、玖村につながってしまう


暇そうなクリニックの受付でぼうっと働いている梨々子。ふとスマホが振動します。届いたメッセージを見て明らかに動揺する彼女。同僚が「顔真っ青だよ」と心配するほど呆然としています。

玖村から中越紘海がピザ事件の被害者の親であることを知らされたのでしょうか

重い足取りで帰宅した梨々子。出迎えた結城も「梨々子、どうかしたのか」と心配そうです。
「パパ…」となにか言いかけ「なんでもない。疲れたからもう寝るね」と部屋に行ってしまいます。


買い物帰りでしょうか。線路沿いを初芽と歩きながら、紘海は「最近美海がおかしい」とこぼします。
帰りが遅かったり、誰に借りたのかわからないけどメーク道具が置いてあったり。

メーク道具を貸したのは自分だ、と言う初芽。
「なんかメイク覚えたいからって。彼氏でもいるんじゃないかなって」
「彼氏?ないない。電車にしか興味がない子だよ」
「いやあ、恋って突然落ちちゃうものじゃないですか」と嬉しそうな初芽。紘海は戸惑います。
「誰だろう、同級生かな?」
「なんか、ピンチの時に助けてくれたって言ってましたけど。携帯届けてくれたとか」

初芽の言葉に紘海はピンときます


どこかの駅で待ち合わせをしている美海。現れたのは私服姿のヒイラギです。
「お待たせ、じゃあ行こうか」

ふたりで並んで歩くヒイラギの左手の薬指に指輪がはめられていることに美海は気づきます。

一方、電話をしても出ない美海に紘海はイライラ。探しに出かけます。すると、ベンチでヒイラギと談笑する美海の姿を発見。

紘海は掴みかからん勢いでヒイラギにまくしたてます。
「何をしてるんですか?こんな時間まで娘を連れまわして。あなた大人ですよね?この子まだ12歳ですよ」

「おかあさん!」と止めようとする美海を遮って言葉を続ける紘海でしたが、ヒイラギは冷静に言います。
「おかあさん、誤解なさっていませんか。仕事の話をしてたんです。美海さん鉄道業界に興味がありそうでしたので…」

紘海赤っ恥!でも遅くなるなら美海もスマホに一本連絡入れるべき…反抗期ゆえ?

帰宅後、美海は大激怒です。
「おかあさん、おかしいよ!ヒイラギさんを悪い人みたいに言って、どうかしてる」
「たしかにあの駅員さんに悪いことしたけど…」
「最低だよ!」

ここぞとばかりにののしる美海

「でも美海、本当に将来の仕事についてだけ話がしたかったの? 仲良くなりたい気持ちもあったんじゃないの? 初芽ちゃんから聞いたよ。メークを覚えたいんだって?」

思いがけない紘海の言葉に、美海は形勢逆転、頭を抱えます。
「無理、お母さんとそういう話したくない!」

中学生が大人を好きになるのは危険だ、と諭そうとする紘海に、「先生みたいなことを言わないで!」と美海は背中を向けます。

「そういうお母さんは全部正しいの?お母さんだって、私に言えないことあるよね?」
そう言うと、美海はクローゼットから紘海が大事にしている遺品の箱を取り出します。

「この箱、なにが入ってるの?」

黙り込む紘海に美海は畳みかけます。
「ほら言えない。悪いことじゃなかったら言えるはずでしょ? 間違ってるのは…私だけなの?」

そう言って、美海は箱を紘海に押し付け出て行ってしまいます。

美海の言うとおりだ。
私が本当のことを言えないのは、正しくないことをしたからだ。
こんな私に、母親の資格なんてない。
だけど、正しい場所への帰り道が、私にはもうわからない――

モノローグを背景に美海を探し回る紘海ですが、見つけられません。
そこへ、雪子先生から着信がありました。

「美海ちゃん、ここにいるわ」
ハチドリ保育園の事務室に座っている美海の姿があります。紘海がすぐに迎えに行くと言うと、雪子先生が「それはやめて」と拒否をしました。
「美海ちゃん、お母さんが来るなら別の場所に行くって…。大丈夫。うちでしばらく預かるわ。少し頭冷やす時間があれば、落ち着くと思うから」

なにも言えず路上に佇む紘海です。



一方、どこからか出てきた梨々子。その手には大量の薬が。職場の美容クリニックだったのでしょうか。

オーバードーズの予感…


萌子の捜索のために、SNSで新しいアカウントを作ったと居酒屋で結城に報告するのは望月です。
興信所にも頼んでいるようですが、進展なしとのこと。

萌子の13歳の誕生日まであと一か月。それまでに見つからなかったら…と言葉を濁す望月に、結城はわかってると答えます。
そこへ結城に電話が。


病院にかけつけた結城。梨々子が薬を大量に服用し、しばらく入院が必要だと医師に言われました。
今は誰とも話したくないという梨々子。そっとしておいてあげて、と医師に言われ結城は寝顔も見ずに部屋をあとにし、朝までずっとロビーでまっています。

やはりODでした…しかしどうやって病院に運ばれたのかしら。自分で?

旭が差し込みロビー。
一方、同じ旭を紘海も自宅のダイニングで見ています。祈るように頭を抱えながら――


株式会社タイナス。結城が相談室に戻ると紘海が一人だけ残っていました。
窓の外は真っ暗。
紘海はお客様相談室のアンケートの集計が消えてしまってることに気づき、ほかの社員と連絡がつかないので自分でやり直している、と言います。

明日じゃダメなのか、と問う結城に、明日の朝の役員会で会長にお見せするものなので…と答える紘海。
結城は自分が会長に伝えておくから帰っていいと言います。「お嬢さんが待ってるでしょう」と。

よい上司です

「娘は今、家にいません。喧嘩して家出したんです。ゆうべから知り合いのところに」

仕事をしている方が気がまぎれるので大丈夫です、と言ってパソコンの入力を続ける紘海。結城は隣のデスクに座ります。「こっちの集計をしていけばいいですか?手伝います。僕も、帰っても今夜はひとりなので」

良い上司でs


ハチドリ保育園にて。洗濯物を畳む美海を雪子先生が「手際がいい」と褒めます。
「ゲーム感覚なんです。はたして10分で終わらせられるか、みたいな」そういう美海に「紘海先生みたいなこと言って」とほほ笑む雪子先生。

「そりゃ、血のつながった親子ですから」

なんの疑いもない美海に、雪子先生が複雑そうな表情を見せます。
「紘海先生は働きものよね」と気を取り直して言う雪子先生に美海は嬉しそうに言います。

「働きすぎです。働きアリと働きバチを掛け合わせてうまれたみたい。腰を下ろしてだらだらしてるところなんて見たことないです。それにおせっかいで……。なにかっていうと人のためにあれこれ世話をやいて。休みも取らないし、おしゃれもしない、自分のことはいっつも後回しで…」

ほんとバカみたい。もっと幸せになってほしいのに。もっと楽しいことして、ただげらげら笑って……

目を伏せてバカみたい、と言いながら涙をこぼす美海です。

美海の優しい本音がのぞけました

残業をしていた紘海と結城。やっと集計が終わりました。

「こんなに早く終わったのも常務に手伝ってもらったおかげです」と言う紘海に、結城は終電の時間までまだ余裕があることを確認すると、冷蔵庫からビールを取り出しました。
「このあいだの納会の残りですが、一杯やりませんか」

「会社でビールなんて、悪いことしてるみたい」と笑う紘海に、結城は「無理してませんか?」と問います。「自分で誘っておいてなんですが、上司から言われたら断りづらいですよね」

ふたりは丸テーブルの対面に座ってビールを飲んでます

「いいえ。私、嫌なことははっきり言う方なんで」と言う紘海に「そうでしたね」と笑う結城ですが、突然ビールに咽ます。

「実は、アルコールは久しぶりで……」
「そうなんですか。いつぶりですか?」

紘海がなにげなく尋ねた言葉に、結城は少しためらってから答えます。

10年と10か月

紘海は目を丸めます。

「10年10か月前のあの日、僕の会社が作った惣菜を口にした女の子。皆川灯ちゃんが亡くなりました。まだたったの3歳。これから始まるはずだった長い人生を、僕が奪いました」

「僕が?」と眉間に皺を寄せる紘海。
「3歳の女の子の命を奪ったのは、僕ら YUKIデリです。誤ってエビを混入させてしまった」と結城は答えます。
「でも、確か事故の原因は不明だって……」紘海が声を震わせると、結城は続けます。

「いいえ。僕の責任です。償うことは到底できないほど大きな罪を僕は犯しました。それなのに、僕はご遺族の方にいまだに謝罪すらできていない。ご遺族の立場だったら……殺してやりたいと思うことでしょう」

「どうして……どうしてそんな話を、私に……」紘海の声がかすれます。

「わかりません。なぜか、中越さんに聞いてもらいたくて…」そう言いながら結城は続けます。

事故の後、罪の重さに耐えくれなくて逃げるように仕事に没頭しました。娘たちにもたくさん迷惑を。だけど、そのときはまだ本当の意味ではわかっていなかった。子供を奪ってしまった、本当の罪の重さをです。

下の娘が…萌子がいなくなったのは、翌年の冬。夕暮れ時でした。あのときになって、はじめてわかりました。娘がいない現実の、胸がえぐられるほどの苦しさを。

毎朝目が覚めて、娘がいない現実がまた始まると知ったときの恐ろしさを…
萌子から目を離した、あの夕方の自分を、僕は一生許せないでしょう。
だけど、すべては報いだったんです。灯ちゃんの命を奪い、犯した罪と向き合うことから逃げた報い。

報いを受けて、ぼくはやっとわかったんです。
皆川灯ちゃんと……灯ちゃんのご両親に、どれだけ……どれだけ申し訳ないことをしたか。

紘海は涙をこらえきれません。そこへ結城のスマホのアラームが鳴ります。それは汽車ポッポの音楽でした。

紘海の頭に、線路沿いを一緒に歩いていた灯の歌声が響きます。

思い出したように「終電の時間ですよ」と声を掛けた結城は、紘海が泣いていることに気づき戸惑います。
「今の曲…」と口にする紘海に、結城は「ああ…萌子が好きだったんで」と答えます。

すると、紘海は「ごめんなさい」と言葉を発しました。

「私は……あなたの……」

「中越さん?」と戸惑う結城を見つめながら、「ごめんなさい、失礼します」と紘海は涙をこぼしながら逃げるようにオフィスをあとにしました。


後半

終電で帰宅した紘海。アパートの電気がついていることに気づき、慌てて家に入ります。
「美海!?」とドアを開けましたが姿がありません。その瞬間、「ばあ!」とクローゼットから出てきた美海。
紘海は固まります。

思い出したのは、萌子だった頃、同じようにクローゼットから出てきて紘海を脅かし、「おかあさん」と笑った美海の姿でした。

「反応薄いよ。せっかく帰ってきたのに」と不満そうな美海に、紘海は冷静に言います。「ただいまは?」

「ただいま」と言った美海に、紘海は「おかえり」と笑いました。

「あの箱のことはもう聞くのを辞めた」という美海。もっと大事なことがあるから、と。
「おかあさんに笑っていてもらうこと」

その言葉に、紘海は背中を向けたまま涙をこぼします。

そして美海に「どこか行きたいことない?」と問います。「沖縄でも、北海道でも」
「いいの?じゃあ姨捨(おばすて)!」と嬉しそうな美海。
「おばすて?どこだっけ?」
「長野の、鉄オタの聖地!」

ゆるぎない鉄オタ!

美海の誕生日に行こう、と言う紘海。美海は仕事のことを心配しますが――


会社にて。紘海はなにやら封筒を手にしています。

退職届でしょうか…

常務は離席中。かわりに室長の三浦に渡したようです。


「お嬢さん、だいぶ落ち着いてきたようですが、まだお父さんには……」と病院との電話を会社の中庭(?)でしている結城。そこへ、室長があわてて走ってきます。

「常務、これ…」
そう言って見せたのは紘海が渡した封筒でしょうか。

次の場面で、帰宅中の紘海を追いかけてきた結城。「これ、どういうことですか」と退職届と書かれた封筒を出します。

「今月いっぱいで辞めさせていただくことにしました」と目を伏せて言う紘海。

「理由をきいてるんです」「私にはこの仕事は務まらないと思ったからです」「そんな理由で納得できるわけないでしょう!」と叫び、結城ははっと我に返ります。

「すみません。突然で驚いて……昨日のことが原因でしょうか。なにか、僕が気に障るようなことでも…」
いつもの調子で尋ねる結城に、紘海は答えます。
「いいえ」
「僕と働くのはいやですか?」
「いいえ!違います!」

紘海はまっすぐ結城を見つめます。

結城の気持ちを知り、恨みはもう晴れていそうです

「感謝しています。こんな私を採用していただいて」
「じゃあ、なぜ」
「ごめんなさい」
理由を告げずに歩き出す紘海の腕をつかんで結城は引き留めます。
「辞めないでくれ、頼む」

「結城さん。私……そんなふうに優しくされる資格、ないんです。人の心は万華鏡って、いつかおっしゃいましたよね。あなたは、本当の私を知らない

もうふたり結婚しちゃえばいいんじゃない?
そうすれば美海の本当の母と本当の父になるし!…というか、なってほしい…


一方の週刊さざなみ。砂羽のスマホが鳴ります。電話をかけてきたのは紘海でした。

「取材の件ですが、協力できません。真相もわからないのに、一方的に貶めるような記事は書くべきじゃないと思って」という紘海の主張に砂羽は「その真相を隠してるのが結城旭ですよね」と食い下がります。

「でも、常務は自分の保身のために隠し事をするようには思えなくて……」そういう紘海に砂羽は嫌味たっぷりに言います。
「まるでミイラ取りがミイラになったみたい…」
「あの人は、私が思ってるような人ではなかったので」と答える紘海に砂羽は尋ねます。
「じゃあどういう人なんですか」

「わかりません…」とつぶやく紘海の頭には、これまで接してきた結城の姿がよぎります。

  • 美海が見つかったとき、「本当に良かった」と寄り添ってくれた姿。
  • 「その日のこと、ずっと悔やんでいます」と萌子の失踪の日のことを悔やむ姿。
  • 灯の事件でどれだけ申し訳ないことをしたか、と自身を責める姿。

「――でも、あの人がただの悪人だとは、どうしても思えないんです」


電気が落とされたオフィスにひとり残る砂羽。
思い出しているのは病床の父、鷲尾勇とのやりとりです。

「あの日…厨房に立っていたのは、俺だ」と告げる鷲尾に、砂羽が「じゃあ、エビはお父さんが…?」と尋ねます。
「ちがう!」と勢いよく答えますが、誰が?という砂羽の問いには答えず、「俺たちがあの子を殺してしまった」と嘆きます。

「俺たち……」そうつぶやいて、砂羽は考え込みます。


入院している梨々子のもとに、母の江身子がやってきます。

江身子を呼んだのは梨々子のようです

「来たわよ。オーバードーズだって?なにやってんのよ。……で、話って?」
ベッド脇に座る江身子に、梨々子は言います。

「助けて……助けて、ママ」


会社の中庭で勇気と望月が話しています。
紘海が辞めると聞いた望月。なにか知ってるか?と結城に問われますが「いいえ、なにも」と戸惑ったように答えます。

「なんだか、ひどく追い詰められてるようなんだ。なにか、切実な事情がある気がする」そういう結城に、望月も神妙な顔になります。


帰宅しようとした結城の目に留まったのは、会社前にいた玖村です。

あわてて引き返そうとするも、気づかれてしまう玖村

「なにしにここへ?」と結城に問われ、玖村は周囲を見回しこそこそと結城に近づいてきます。

「あの、気づいてますか?あの事件の被害者……気づいてないんですね?」

皆川灯ちゃんの母親が、すぐそばにいることですよ!」

玖村にそう言われ、結城の中で点と点が線でつながります。


ベンチで考え込む望月。思い出しているのは、社内で紘海が鞄をぶちまけてしまったとき、電車のキーホルダーを持っていたことです。
そして、結城の自宅付近で怪しげな人物を見かけたとき。その人物のリュックにも同じキーホルダーがついていました。
まだピンときている様子はありませんが、望月は紘海の履歴書を見返し、住所を確認します。

突撃するつもりかな。ハラハラ


一方、同じキーホルダーをリュックにつけた美海が線路沿いを帰宅しています。

また、結城は玖村のセリフを思い返しながら、呆然と歩道を歩いています。
――中越紘海は、皆川灯ちゃんの母親です――

そして自宅で「姨捨」を検索している紘海。その傍らには、美海と同じ電車のキーホルダーを付けた鍵が置かれていました。

ここで8話は幕を下ろします。

ドラマ「あなたを奪ったその日から」第8話 感想まとめ

ついに!灯の母親であることが結城にバレました。紘海としては会社も辞め、灯を奪われたことに対して気持ちが清算された様子です。そうすると残るは美海の存在…。奪ったものと奪われたもの。どちらも加害者であり被害者であり、結城と紘海、そして美海は今後どうなるのでしょうか。

だからもう結婚するしか……

全員に幸せになってもらいたいけど、難しいかなー。
次回も目を離せません!

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